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データで見るニューハーフ・女装業界〜LGBTQ+業界の市場規模を探る

 

 

はじめに

皆様いつもご覧くださいまして誠にありがとうございます。

 

私は女装子としてマッサージセラピストを営んでいるのですが、今こうしてLGBTQ+としてお仕事をするなかで、一体どれくらいの市場規模があって、どれだけの需要があるのか、潜在的お客様がどれだけおられるのかということは私自身とても気になるところです。

 

私の普段働いている中での肌感覚としては、まだまだ初めて利用されるお客様も多く、LGBTQ+の市場が最近活発になってきているとはいえ、まだまた潜在的な需要が隠れているのではないかというのが直感的な感想です。

 

そこで実際に数字としてどれ程のものなのか具体的に調べることに致しました。

 

 

 

日本におけるLHBTQ+の割合と人口

色々調べておりましたら、2023年電通グループによるLGBTQ+調査資料がございましたので、そちらを参考に考えていきたいと思います。

 

 

参考↓電通グループLGBTQ+調査

https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001046.html

※この調査は、2023年6月に20〜59歳の57500人を対象に行われたインターネット調査です。

 

調査の結果、LGBTQ+の割合は、9.7%ということになりました。日本の全人口の約1割の方、13人に1人がLGBTQ+ということになります。

そして、そのLGBTQ+の内訳の調査結果が、こちらになります⬇

日本におけるLGBTQ+の割合内訳

 

 

【補足説明】

 

L→レズビアンとは女性同性愛者のこと。

G→ゲイとは男性同性愛者のこと。

B→バイセクシャルとは両性愛者のこと。

T→トランスジェンダーとは性自認が生まれつき性別と異なる人。

Q→クエスチョニング(又はクィア)とは、特定のカテゴリーに属さない、又はまだ明確ではない人。

+→その他の性(例、アロマンティック→他者に恋愛感情を抱かない人。アセクシャル→他者に性的欲求を抱かない人。Xジェンダー→男女どちらにも当てはまらない性を持つ人、パンセクシャル→あらゆる性に興味を持つ人など様々です。)

 

 

さらに、次はこちらの割合を日本の人口に当てはめて其々のセクシャリティ人口を見ていきたいと思います。

 

 

日本の人口におけるLGBTQ+の人口 2023年

 

人口 1億2330万人

人口に9.7%をかけますと、実に全体として約1196万人の方がLGBTQ+に分類されることになりますが、その内訳は以下のとおりです。

 

 

こうしてデータで見てみますと、日本には、とても大勢のLGBTQ+の方がいらっしゃることが分かりますよね。

 

それでは、これだけのLGBTQ+人口が生み出す市場規模とはどれ程のものなのか探ってみたいと思います。

 

 

 

 

日本のLGBTQ+市場規模を探る

 

日本におけるLGBTQ+の割合、人口は出てまいりましたが、勿論それら全ての方=顧客数になるわけではありません。

 

マッサージに行く人、行かない人、本を読む人読まない人、お酒を飲む人飲まない人、などなど、様々な趣味趣向の人がおられますので、LGBTQ+の方々がそれを特性を本業としている業界に絞って考える必要があります。

 

日本の産業の市場規模を参考として計算した時、一体、LGBTQ+からニューハーフ・女装業界の市場規模がどれくらいの規模になるのでしょうか?

 

 

LGBTQ+及びニューハーフ・女装業界の市場規模

 

総務省の2020年の統計を参考に考えますと、

日本の産業の総売上高は1702兆円

私達の業界を生活関連サービス及び娯楽業(日本全体の1.8%)の枠組みの中にあると捉えて当てはめて計算しますと。

1702兆円 × 1.8% = 27兆円

生活関連サービス及び娯楽業の市場規模は27兆円となります。

そしてこの27兆円を生活関連サービス及び娯楽業の20種類ほどある数で割って、大まかに我々が所属すると思われるサービス業(ショーパブやリラクゼーション、その他)の数字を出してみます。

27兆円  ÷ 20  = 1.35兆円

我々の働くサービス業の日本全体における市場規模は1.35兆円ということになりました。

さらにこの1.35兆円にLGBTQ+の割合9.7%を掛けて、LGBTQ+をベースとしたサービス業の数字を出してみたいと思います。

1.35兆円×9.7%=約1300億円となります。

LGBTQ+をベースとしたサービス業の市場規模は約1300億円ということになりました。 

では、さらにそこから私達ニューハーフ・女装子の業界の市場規模を探っていきたいと思います。

ニューハーフ・女装子はLGBTQ+のうちのトランスジェンダーに分類されるとすると、約1300億円の約9分の1がその市場規模となると考えられます。

そうしますと1300億円の約9分の1は、およそ144億円となり、LGBTQ+の内トランスジェンダーがベースとするサービス業の市場規模は144億円ということになります。

そしてそこから、私達ニューハーフ・女装子の業界の数字を考えますと、このトランスジェンダーを男女比率で割るということになろうかと思います。そして現状、FTMとMTFの比率が3対2の割合だと言われていることをベースに考えてみます。

そうしますと、私達ニューハーフ・女装子のサービス業の市場規模は約57億円ということとなります。

 

LGBTQ+全体の市場規模      約1300億円

ニューハーフ・女装子の市場規模   約57億円

 

このような結果となりました。

私達ニューハーフ・女装の市場規模は、約57億円と出ましたが、これは多いのか?はたまた少ないのでしょうか?

もう少し詳しく見てみましょう。

 

 

 

 

ニューハーフ・女装サービス業は稼げるのか?

 

次に57億円という私達が働く市場規模において、どれだけの人が働いていて1人頭どれだけの売上が発生しているのかを考えていきたいと思います。

 

ニューハーフ・女装のお店の数を独自にネット検索をして調べてみると、150〜200店舗はあろうかと思われます。そこで働く人の数が1店舗につき5〜10人と考えても、少なくても1500人〜2000人程度の方が業界で働いておられるのではないか考えられます。

 

ここでは多めに見積もって2000人のニューハーフ・女装子さん達が何かしらのサービスを行って皆で57億円を稼いでいるということにさせて頂きます。

 

私の肌感覚としては、本業以外の副業として働いている人を含めると実際はもう少し多いかなという感じもいたしますが。。

 

私の独断と偏見も大いに入っておりますが、

ニューハーフ・女装の市場規模  約57億円

ニューハーフ・女装で働く人の数 約2000人

取り敢えず、コチラの数字をもとにして1人頭の売上高をみていきましょう。

 

57億円÷1500人=2850000円

 

ニューハーフ・女装のサービスによる1人頭の売上高は285万円という結果がでました。

 

1人頭にすれば、日本の平均年収約450万円よりもかなり少なめの売上になるかと思われます。

しかし、この内殆どの人がお店を個人でやっているわけではありませんし、これだけの売上があったとしても所属会社、広報活動、運転手やスタッフの賃金、交通費など様々な経費を差し引かなくてはなりません。

少なくともコチラの285万円から私達が貰える手取りはおよそ6割〜7割の170〜200万円程度にしかならないのではないかと思われます。

しかも、ニューハーフ・女装の少ない人数の中でも上位数店舗の人気店や人気キャストが沢山稼いでいて、実際に稼げる人というのはごくごく一部であるとも考えられますので、稼げる額はさらに厳しい現状が予想されるでしょう。

ちなみに私の場合去年の年収が170万弱でしたので、コチラの1人頭の手取りの額よりやや少なめになります。

状況的には以下のようなイメージです。

 

 

海に浮かんだ氷山の一角のように、私達の業界はとても地盤が海底にまで達せず不安定であり、稼ぐお金も稼げる人もほんの僅か。

まだまだそれだけでは生計を立てることの難しい業界であるということが言えるのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

業界の課題

 

これらのデータを踏まえまして、私達ニューハーフ・女装業界の課題を3つあげていきたいと思います。

 

①自分を磨くこと。

LGBTQ+を自認される方は、増加傾向にあり、当然のごとく、競争に勝って少ないパイを囲い込まなければなりません。常日頃から意識して、一人ひとりのお客様に対して誠意を尽くしたお仕事に従事しなければなりません。

 

②新規開拓をすること。

まだまだ市場規模が少ないので、積極的に新規開拓をしていく必要があるかと思われます。単純に現状の市場規模が倍の114億円余りになれば、私達の待遇や働く環境は劇的に改善するに違いありません。

お店によって違いますが、やはり女性のお店と比べると、福利厚生が乏しかったり単価が少なかったりと、まだまだ働く環境が整っていないのが現状です。

それを考慮しますと、待遇改善によってより働きやすくなり、サービスの向上や顧客の利便性などの伸びしろも大きいと考えられます。

施策としては、広く顧客の新規開拓を進めることは勿論のこと、他のLGBTQ+の性や、ノーマルな性の方達のお店と連携していくことも一つの方法かなと思われます。例えば、女性のメンズエステ店や風俗店にニューハーフや女装子・男の娘が店員の一員として入っていくことなどがそうです。

様々な分野に目を向けて、性という垣根を取り払って新規開拓をすることが大事になってくるものと考えられます。

 

③経費を削減すること

3つ目は経費を削減することです。

限られた売上の中からお給料を取っていかなければなりませんので、お化粧道具そうですし、交通費などもそうですし、場所代などもそうです。あらゆる面で効率的な経営が求められるのではないかと思います。

 

こうして纏めてみましたが、少ない市場規模をいかにSNSなどでの発信で拡大していくかということと、普段の営業一つ一つを大切にすることなどがとても重要であることが分かりますね。 

 

業界で成功を掴むキーワードは『露出を増やして、効率的に仕事を頑張る』ということになるでしょう。

 

日頃メンズエステの女性セラピストさん達を見るに、非常に賢いなというのが感想です。

彼女達は私達よりももっと競争が激しいのかもしれません。

毎日のようにXで営業ポストをしています。

人がSNSを見る確率は平均して1日に1回ないし2回といわれていますが、その中でもさらに自分のポストをみてもらえる確率や、ネット検索される確率はさらに低くなるといいます。

それを踏まえますと、毎日のようにポストして宣伝をする女性の営業力は、とても強かで謙虚であり、世の中の状況をよく分析した上で行っている確立された戦略だなと感心するところです。

それに比べ個人的にもニューハーフ・女装業界的にもまだまだ歴史が浅く、女性のキャストさんのような営業力には至っていないといのが現状です。

だからこそ伸び代は沢山あるものだと思われます。

SNSの使い方などを女性の方々にもっと見習って気を引き締めてやっていかなければと思います

 

 

 

 

今後の市場拡大の可能性

今後の市場の可能性について考えてみました。

ニューハーフ・女装子・男の娘の映像作品の数から、その伸び率を引き出してみようと思います。

2006年頃から動画配信サービスが盛んになってまいりまして作品数も徐々に伸びてきていますが、その動画配信数から市場の伸び率を計算してみることにいたしました。

2006年〜2015年までの作品数はおよそ700

2015年〜2025年現在の作品数がおよそ1700となりました。

2015年時点から2025年現在までに約2.4倍の伸びがあるということになります。

おそらく市場も全体的に同じような伸び率で拡大していっているものと考えられます。

単純計算で1年に124%もの伸び率があるということになりますね。

社会が寛容になってきたとはいえまだまだニューハーフ・女装の世界がマイノリティーであることは確かですし、徐々にマイノリティーな空気が変わるにつれて市場が伸びる可能性は充分に考えられます。

私のお店にも徐々に今までニューハーフ系のお店の経験が全くない人が来ることが増えてきているので、それを実感するところです。

やはり世の中の風潮の変化の波に乗るのもそうですが、まだ見ぬ顧客へ自ら積極的に情報発信していくことも必要なのではないでしょうか。

 

 

関係のない人には、眠たいお話しでしたが、

ニューハーフ・女装・男の娘関係者の方達には、参考にしていただいてお仕事に役立てていただければと幸いです🙇✨

 

 

 

 

 

まとめ

 

私達、ニューハーフ・女装として働く上で、その業界に長くいらっしゃるお得意様だけではまだまだ到底やっていけないという現状がわかりました。

今後の市場の伸びも勿論考えられますが、今はいかに普通のセクシャリティを持つお客様をつかまえることができるかが課題となってくるでしょう。

基本的な姿勢としては女性との競争にも勝っていかないといけないということです。だとすれば、私自身まだまだ女性よりも営業不足ですし、もっともっと自分達の魅力を伝えていかなくてはならないと痛感するところです。

これからも気を引き締めて、施術に営業努力に、誠心誠意頑張っていきたいなと思います✊

 

 

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