「優しさ」
優しさとはいかなるものだろうか。
誠の優しさとはいかなるものか。
それは動物の親子を見れば分かる。
動物の親は生きていくことに対して真剣であり、
動物の子はそれに付き従って教わるのである。
余計なことはしない。
生きる術を躾け、愛情を注ぎ我が子を撫でる。
優しさとはそのようなものだ。
人の親と子はそう真っ直ぐに捉えることは難しい。
それは親と子が相互に離れている時間があまりに多い。
互いに数字や経歴などで物事を測るしかなく、互いのことを何一つ知らない。
人の子と親の心の間にはすりガラスがあるようなものだ。
その為に愛情が屈折して相互に届かないのである。
動物が風雪に耐えるように、人も同じくそれらに耐え忍んでいる。
それを子に教え、愛情を注ぐことが優しさである。
人の親も子も本来、皆優しく、愛すべき存在に変わりはない。
女装子ゆり