「忘れてはいけないこと」
忘れてはいけないことがある。
どんなに忘れても忘れ去られても、忘れてはならないことがある。
自分の人生は1枚の写真でもないし、映画のような物語でもない。
刻一刻と刻む針の音を聴くように耳を澄ますことだ。
自分の顔も他人の顔も、何もかも忘れてしまっても忘れてはならい。
自分という時を刻む針の音だけが真実であり、他は全て幻が如くに。
そうすれば、自分が何をやってきたのかが分かるはずだ。
一切の人を悩ますことは妄想であり幻である。
胸を打つ鼓動以外のことは全て法外なことであり不誠実である。
それを忘れてはならない。
女装子ゆり